構築戦向いてないなと思った話
ポケモンのランクマッチをやってみて、構築戦のようなシステムって向いてないなと思った。
もちろんそのシステムを非難するつもりはなく、単に自分はこうなんだなというだけの話。
構築戦で勝つために必要とされること
対戦ゲームである以上、相手に勝つことが至上命題になる。
では、構築戦のようなシステムにおいて勝つためにはどういった要素が必要か。
おおよそ以下の通りだと思う。
強いユニットが何かを勉強し、手に入れる
ゲームの仕様上、ユニット同士に性能差があることは仕方がない。
また、そういったユニットを対面させることで対戦をする以上、より強いユニットを手元に置き、使う必要がある。
定石、型を学ぶ
強いユニットがなぜ強いのか。
単純にステータスが数値的に優れている場合もあるが、強いとされる定石の型、戦術を使うために必要な場合もある。
また、単体で強いユニットをより強く使うための定石もある。
そういったユニットの使い方も学ばなければせっかくの手持ちも無駄になってしまう。
環境、流行を学ぶ
強いユニットや戦術は日々研究され、発見されている。
であれば何を使うべきか。
ユニットや戦術には相性があり、下手な選択をすれば一方的にボコボコにされるだけである。
したがって重要となるのは、対戦環境における流行、いわゆる環境を知ることである。
流行する理由の最たるものは勝率が高いことであるため、単純に模倣をすれば自身の勝率も上がると考えられる。
流行りに対する対抗策を学ぶ
とある構成が流行しているということは、ランダムにマッチングをしても高確率で相手になるということでもある。
同じ手札で殴り合って勝てるなら良いが、五分五分になるのは明白。
そこで流行への対策を取る必要が出てくる。
流行、つまり、高確率でマッチングする構成に強ければ勝率も高くなっていく。
また、そういった流行への対策が次の流行へと繋がるため、上記の流行を学ぶといったことにも繋がる。
上記をゲーム外で実施する
以上のように勝つために必要と思われることを書いたが、それらはあくまでも準備段階だったりする。
勝つためには上記をこなしてやっとスタートライン。
特に、誰でも簡単に情報を手に入れられる、むしろ調べずとも勝手に耳に入ってくるような世の中では、初心者がレート上位の構成を真似て挑んでくるなんてことはよくある話である。
そのため、勝つための勉強を対戦を楽しみながらやるのでは他者には追いつかず、予め学ばなければならなくなる。
レートとは。
自分のプレイスタイル
構築戦のようなシステムで勝つためにはというのを思いつくまま書いたが、なぜそれが自分に合わないか。
端的に言えば自分のプレイスタイルで勝つことは困難だから。
そしてそれを変えようとは考えていないから。
というか、プレイスタイルは何に価値を置くかという話なので、価値観に合わなければ別のものに移るだけ。
では、自分のプレイスタイル、何に価値を置くかどういったものか。
基本的に攻略を見ない
強敵や対戦相手への勝ち方、パーティーや装備の構成は自分で考えることに価値があると考えている。
そしてそれを考えているときが一番楽しくもある。
したがって、予め攻略を見て強い構成を作ってしまうというのは基本的に論外だと思っている。
しかしながら、攻略情報が氾濫する今の世の中では、その方法は他者の何歩も後ろを歩いていることになる。*1
当たり前だけど、そんなことをしていたら勝てない。
楽しくはあるんだけどね。
試行錯誤を繰り返す
勝てないときはもちろん、勝ててるときであっても、もっといい方法、構築がないかと試行錯誤をする。
そしてそれが当たり前だし、必須であるとも考えている。
しかしながら「トライアンドエラーをしたくないプレイヤーが多い」などと言及され*2、その最適解も簡単に得られる世の中では他者との差は簡単に開く。
もちろん勝てない。
楽しいんだけどね。
「気に入ったもの」を使うことを重視する
例えば、ポケモンならタイレーツ、スプラトゥーンならヴァリアブルローラー。
それを好きになる理由は様々ではあるけれど、一度好きになったらそれを多用する。
対戦環境において明らかに不利とわかっていても使う。
むしろ不利な状況でいかに戦うかを楽しんでいたりする。
勝てる勝てないかでいうともちろん勝てないけど。
同じ状況が続くと飽きる
これが一番ネックな気がする。
同じ構成、同じ戦術の相手との対戦が続くと簡単に冷めて飽きてしまう。
そして、声の大きい人が強い構成を発表すれば、あっと言う間に拡散され、上から下までそれで染まってしまう世の中である。
対人戦をどんなにこなしても同じ構成と当たり続ける。
こうなると正直なところ飽きてしまうので、勝ち負けや楽しい云々以前の問題になってしまう。
私がやりたいのは対人であってNPC戦じゃないんだぞと言いたくはなるが、まぁ世の中の流れと仕組み的にもうどうしようもない。
結局のところ
とまぁ、だらだらと書いてみたが、まとめると以下の通り。
- 自分の力で考えてパーティを組む、構築をすることがプレイの醍醐味であると考えており、それを重視しているが、他の多くのプレイヤーはそうは思っておらず、大多数に対する価値観の相違が発生している。
- 対戦に参加している多くのプレイヤーは完成形の最適解を求めており、それは容易に入手できる。また、それが当たり前、対戦するうえでの前提条件となっており、自分のプレイスタイルではその前提条件をクリアすらしていない状態である。
- 多くのプレイヤーは攻略サイトや強いプレイヤーに対して右へ倣え状態であり、似たような構成や戦術が簡単に流行し、上から下までそれに染まってしまう。また、そういった対戦環境ではすぐに飽きてしまう。
以上。
結局のところ、構築戦のシステムそのものではなく、参加しているプレイヤーによって作られる対戦環境が性に合わない。
これがおっさん化か…?
いや、「昔はこうだった」とかは考えていないので、それはないと思いたい。
ポケモンだけじゃないよね
このことを考えたきっかけはポケモンだが、ポケモンに限った話ではない。
TCG全般、有名どころのソシャゲにはおそらく当てはまる。*3
また、個人的にはスプラトゥーンのガチマッチに関してかなり当てはまると実感している。
各々の操作技術という不確定要素が試合の勝敗にかかわる大きな要因ではあるものの、SNS等で声の大きい誰かが強い武器やギア構成、立ち回りなどを発信すれば、多くのプレイヤーが一斉にそれに倣い、染まっていく。
ナワバリバトルならまだしも、勝敗に対する付加価値が大きいガチマッチではその傾向が顕著だし、実際にそれが原因で足が遠のいてしまった。
幸せになれる道はあるのか
プレイスタイルと現実の対戦環境が噛み合わない中、幸せになる道・楽しむ余地があるのだろうか。
正直なところ、ないと思う。
パーティなり装備選択なり、「自分で構築すること」こそがプレイスキルだと考えているため、ランクマッチでの低ランク帯ならそれなりに楽しめるのではないかと考えていたこともあったが、実際はそうでない。
誰もが「ネットに書いてある最適解」を引っ提げて挑んでくるのが現状である。
これに関してはいいも悪いもない。*4
世の中の流れとしてそうなるのは仕方ないことであるし、それをやめろなんて言う気も無い。
言ったところで誰も聞かないだろうしね。
じゃあ自分が幸せになるにはどうすればいいかというと、その界隈から離れるのが最適解になってしまう。
寂しくはあるけど、まぁ仕方ないよね。
そうでないゲームはあるか
こと対戦ゲームにおいて、強いユニットや戦術、定石を事前に調べたり、強い人の言うことに右へ倣えするというのは当たり前に行われている。
それならすべての対戦ゲームが楽しくないかと言われると、そうでもなかったりする。
具体的にどんなものが相当するかというと、事前準備はあくまでも最低限のアドバンテージにしかならず、実際のプレイングでの技術*5が重視されるものである。
もちろん、プレイングでの技術を事前に学習することはできるが、それを身につけるには自分でプレイするしかない。
ネットで見つけた最適解を振り回すただけでは意味のないものである。
例として思いつくのは以下の通り。
最後に
思いつくままに書いていたら無駄に長くなってしまった。
ここまで書いていて言うのもアレだけど、根本的な原因はプレイヤー全体のガチ化、コンスタントに勝ちのみを狙いにいく姿勢の強化にあると思う。
e-Sportsもそれに拍車をかけているのかなぁと。
それはおそらくプレイ人口の増加、特に新規参入の増加により解消または、二分化による棲み分けができるようになるんだろうけど、ガチ化が進むほどに新規参入は遠のくよねというジレンマ。
難しいね(´・ω・`)